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こんにちは、オリナス株式会社のお客様事例インタビューチームです。
今回は明治43年に創業され110年の歴史を持ち、京都の平安神宮目の前という素晴らしい立地に店舗を構える株式会社辻商店の代表 辻様と、Web担当の吉田様にお話をお伺いしました。
新規事業の立ち上げがきっかけでデジタルマーケティングの推進を行おうという企業様は多くいらっしゃいますが、中でも「懐紙」「紙布」というニッチな商材を京都から世界のユーザーに向けて発信しようという辻商店様のお取り組みは、同じくニッチ商材や特定のターゲット層を狙ってビジネスをされる企業様にとって参考になる点が多いのではないでしょうか。
懐紙事業の立ち上げがきっかけでデジタルマーケティングに着手
オリナス:辻様、吉田様、本日はお時間をいただきましてありがとうございます。どうぞよろしくお願いいたします。
まずは、御社の事業内容を改めてお聞かせいただけますか。
辻:はい。辻商店は明治時代の創業以来、西陣織などで使われる金銀糸の元となる紙を製造してきました。しかし織物産業が下向きになるにつれ、金銀糸の原紙の需要が減ってきまして。そこで、長くお付き合いさせて頂いている製紙会社に懐紙を漉く会社をご紹介頂いて自社にて懐紙の製造を始めました。懐紙は金銀糸原紙に比べると順調に売り上げが伸びたのですが、やはり懐紙を使う方も、知っている方も圧倒的に少ないことに加え、コロナ禍でお茶会等のイベントも取りやめになることが増え、懐紙の売り上げもかなり厳しくなってしまったんです。
そういった諸々の事情から、Webなどを利用した宣伝を決意しました。やはりデジタル面での露出を増やしていくことは将来的な需要の拡大につながりますし、そこに注力する必要を以前から感じていたので、ある意味ではコロナ禍に背中を押されたという感じです。そうしたデジタルマーケティングとして何を打ち出そうか模索しているときに、御社のご紹介をいただきました。
オリナス:商品の宣伝のやり方として、例えばWeb広告をかけたり、SNSで発信したり、辻様のなかで「これでいこう」と決めていらしたものはあったのでしょうか。
辻:そうですね。ただ広告を出すにはネット上でも結構費用がかかりますから、どれほど効果があるかわからないものに、最初から気前よく投資するわけには行かないと思っていました。
特に懐紙というものは「これは何?」とか「何に使うの?」とか、そもそもの知名度が低いので、宣伝したところで爆発的に人が集まる可能性は低いだろうという懸念もありました。
オリナス:お取り組みのなかでは実際にどのようなことをされたのでしょうか。
辻:最初にご相談したときは、本当にInstagramを利用するのがいいのか全くわからなかったんです。しかしオリナスさんとお話をしていくうちに、「最初から大きなお金をかけず、地道に認知度を上げていくならばInstagramがいいんじゃないか」とご提案をいただいたので、ではそこから始めてみようと思いました。
新しい顧客層が獲得できていることをコメントやDMで実感
オリナス:吉田様はどういった役割を担っていらっしゃるのですか。
吉田:ホームページやSNSの管理をしています。
オリナス:弊社との取り組みのなかでInstagramを始められて、実際に感じられている効果や、弊社への率直なご感想はいかがですか。
吉田:Instagramを始めてみると順調にフォロワーさんも増えてきて、そのなかで新たに弊社にご興味を持ってくださったというお客様も数多くいらっしゃいました。新しいお客様を獲得するという面ではやはり効果的だったと感じましたね。また、オリナスさんは定例ミーティングの際に、Instagramの写真の撮り方やブランディング面のイメージ例を、「なぜこうした方が良いのか」という具体的な理由も併せて説明してくださるところがとても良かったです。
オリナス:お客様からの反応は、具体的にはどのようにご確認されていたのでしょうか。
吉田:興味を持ってくださった方からの投稿へのコメントや、DMを拝見していました。あとは、商品画像以外も投稿すると良いというアドバイスをいただいて、実際に懐紙の使い方を投稿したときはかなり良い反応をいただけていました。
オリナス:なるほど、ありがとうございます。辻様はいかがでしょうか。
辻:フォロワーさんの増え方としては割とゆっくりですが、懐紙を実際に使っていただいている方々と近しい目線に立つことができたのはとても面白かったです。
オリナス:新しいお取り組みへの感触として、ということでしょうか。
辻:そうですね。今まではネットショップに来てくださるお客様としか関わりがありませんでしたし、実際にどういう方々にお使いいただけているのかはわかりづらかったのですが、Instagramを通して弊社に興味を持ってくださった方や、実際にどのような使い方をしていただいているかを知ることができたのは僥倖でした。やはりお茶関係の方が多いとは思いましたが、お茶の世界ではお茶の世界でさまざまな使い方をされているのも、私としては参考になりました。
SNSアカウントを通して、懐紙の幅広い使い方を提案したい
オリナス:今後、こんな層の方々に懐紙のこんな使い方を広めていきたいというお考えはあるんですか。
辻:「これはお茶席で使うものですよ」と限定してしまうと、どうしても広がりは悪くなってしまうと思います。もしかすると、そこからお茶の世界に興味を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、商売として考えるなら、誰でも気軽に利用できる使い方を発信していくのがいいのかなと。
オリナス:そうですね。お茶の席以外で懐紙を使うという発想はなかなかないですよね。
辻:そうなんです。実際、懐紙を配られるほうも「これはどうやって使うんだ?」とわからない場合がありますし。私はお茶の席に出ることがあるので、「懐紙を使うことがありますか」と聞かれれば「はい」と答えますが、ではお茶の席以外でどう使うのかと聞かれると、それはわからないという方がほとんどなので。そういった方々にも、茶道や懐紙なんて知らないという方々にも、「この使い方は面白いな」と思っていただけるような情報を発信したり、そういった使い方に対応するような商品が登場すればいいなと思います。
オリナス:今後、弊社にご期待くださっていることはございますか。
辻:Instagramの使い方を伝授していただいたのはとてもありがたかったです。しかし懐紙という商材は非常に特殊なものですので、その特殊性に沿った新たなプロモーションなどをまたご相談させていただければと思います。
オリナス:ありがとうございます。弊社ではSNS以外でも、Web関係であれば総合的なサポートが可能ですので、ぜひよろしくお願いします。
最後に、今後機会がありましたら、弊社をおすすめしていただけそうでしょうか。また、おすすめしていただけるとしたらどのような点をおすすめしていただけますか。
辻:実績が豊富な点や、ご依頼に真摯に取り組んでいただける点はおすすめしたいです。また、弊社の場合は知名度の低いマイナーな商品の宣伝をお願いしたので、それだけに宣伝の効果の出方も非常に緩やかだったんじゃないかと思います。ですので、違う商材を使っていらっしゃる会社であればより早く宣伝効果が出るかもしれないということもおすすめしたいと思います。
オリナス:ありがとうございます。インタビューは以上となります。辻様、吉田様、本日はありがとうございました。
さいごに
デジタルマーケティングをはじめとして新たな領域に踏み込む決断をするのは、どの企業様も迷いや葛藤があることと思います。広告配信など予算の大きなものでなく、SNSアカウント運用というミニマムスタートで実現された辻商店様。
実際にアカウントを拝見すると、商品の画像がとても素敵なだけでなく、お客様からの「使い方を真似したい」「自分はこう使っている」など相互のコミュニケーションが生まれていることが伺えました。
新たなお客様に新たなご提案をしたいというお二人の柔軟な姿勢が、こうした双方向的なアカウントを育まれているのだなと感じました。
以上、オリナス株式会社 お客様事例インタビューチームがお届けしました!