LINE広告とは?|費用・課金形態や出し方、特徴や用途をご紹介

家族や友人との連絡に便利なコミュニケーションアプリ「LINE」。今や国民的アプリと言っても過言ではありません。そんなLINE株式会社が運営するサービスのひとつ『LINE広告』は、日常生活に溶け込み、利用者の多い「LINE」ならではのメリットを活かした広告配信サービスとして、興味を持っている方も多いのではないでしょうか?本記事では、実際にLINE広告を活用している企業の事例を交えながら、LINE広告の概要や特徴、課金システムなどについて解説していきます。
そもそもLINE広告とは?
LINE広告は、商品やサービスの認知拡大をはじめ売上向上、集客につなげる運用型広告プラットフォームで、リスティング広告やバーナー広告のようなWeb上で配信されるインターネット広告の一種です。さまざまな配信タイプがありますが、ひとつ例をあげればLINEアプリ内の「トークリスト」画面の上部に表示される広告は、皆さんもよく目にしているのではないでしょうか。
男女問わず幅広い年齢層が利用しているLINEは、月間利用者数が8,600万人(※1)にものぼり、リーチできるユーザーは他の主なSNS媒体と比較して突出している点も、多くの企業がLINE広告を導入している理由といえるでしょう。
また、多彩な広告の種類やターゲティングの設定を強みとしているLINE広告は、年齢・性別・地域などの属性、ユーザーの興味関心、行動データなどを基にアクションされやすい広告を配信するため、費用対効果の高い広告配信が可能な点も魅力です。
※1 引用元:2021年1-6月期 媒体資料:LINE Business Guide 2021年1月-6月期

LINE広告の特徴・用途
次に、LINE広告の特徴と具体的な用途について解説していきます。
LINE広告3つの特徴
①8,600万人ものユーザーに広告をリーチできる
前述のとおり、国内のLINE月間利用者数は8,600万人にもおよび、これは日本の人口の約70%近くが利用していることになります。
最近では他のSNS媒体も広告サービスに力を入れてきていますが、それぞれ代表的なSNSの月間利用者数を見てみると、Twitter:4,500万人、Instagram:3,300万人、Facebook:2,600万人と、いずれもLINEに遠くおよびません。8,000万人以上のさまざまな年齢層のアクティブユーザーにリーチできという点は、LINE広告の大きな特徴の一つと言えるでしょう。
引用元:https://gaiax-socialmedialab.jp/post-30833/
② LINEのありとあらゆるサービスに広告を配信できる
LINE広告は、アドネットワークなどさまざまな媒体に向けて配信できる広告ではなく、LINEやLINEに付随するサービスにのみ配信できる広告です。
そのため、「いくらユーザー数が多いとは言え、配信先が少ないのであればリーチできるユーザーが少なくなってしまうのではないか」と考えてしまう方も少なくないのではと思います。しかし、そんな不安を解消してくれるのがLINE広告の豊富な配信先です。
LINE広告の配信先
- トークリスト(LINE内)
- LINE NEWS(LINE内)
- タイムライン(LINE内)
- LINE漫画
- LINE BLOG
- LINEポイントクラブ
- LINEショッピング
LINE内のさまざまな画面に配信する方法に加え、その他のLINEのサービスに対しても配信が可能です。さらに、「LINE広告ネットワーク」というLINEが独自に形成している広告ネットワークにおいて、その他のサードパーティーアプリのユーザーに対しても広告配信ができるので、より多くのユーザー層へアプローチする広告配信が可能になりました。

③さまざまな配信機能が用意されている
広告の配信に関する機能の豊富さも、LINE広告の魅力の一つです。
用意されている主な機能としては、以下があげられます。
- デモグラフィックデータ配信
- オーディエンス配信
- 友だち追加
- LINE公式アカウントの友だちオーディエンス配信
- 類似配信
- リエンゲージメント配信
- 自動最適化配信
- 予約型広告
■デモグラフィックデータ配信
年齢、性別、地域、興味関心といったデータで、配信するユーザーを絞って広告を配信する機能です。この機能を活用することで、広告の費用対効果を高めることができます。
■オーディエンス配信
ユーザーの情報を利用して配信対象となるユーザーのセグメント作成し、広告の配信をおこなう機能です。例えば、過去にある商品を購入したことがあるユーザーにのみ絞って広告を配信することができます。
■友だち追加の機能
LINEの公式アカウントの友達を獲得することを目的として備わっている機能です。友達が追加されるたびに課金される仕組みとなっていて、少ない金額から広告の配信ができます。
■LINE公式アカウントの友だちオーディエンス配信
LINEの公式アカウントに友達登録してくれているユーザーを元にオーディエンス(配信するターゲット)を作成し、そのオーディエンスに向けて広告を配信する機能です。
■類似配信
コンバージョンすることに成功したユーザーやこちらでアップロードした顧客情報に類似したユーザーに対して広告を配信する機能です。
■リエンゲージメント配信
アプリをインストールしたものの使わずに休止した状態になっているユーザーに対して配信されるタイプの広告で、アプリの再利用をうながすことができます。
■自動最適化配信
AIが自動的に広告入札の最適化し、設定目標の達成に向けて広告の運用を任せることができる機能で、広告管理の工数削減に役立ちます。
■予約型広告
配信面や配信する期間があらかじめ設定するタイプの広告です。
このように、LINE広告には広告を配信する上で利用できるさまざまな機能が備わっていて、目的にあわせて使い分けることができるようになっています。
LINE広告の主な用途
LINE広告の主な用途としては、以下があげられます。
- 製品のPR
- サービスのPR
- 新規顧客の獲得
- リピーターの獲得
- 友達の獲得
ただ、単純にLINEのユーザーに対して広告を配信するのではなく、先ほど「③さまざまな配信機能が用意されている」の項目で紹介した、多彩な機能を活用して広告配信をおこなうのがおすすめです。
例えば、ある年齢層をターゲットに開発された製品やサービスをユーザーにリーチさせたいのであれば、デモグラフィックデータ配信の機能を活用してユーザーの年齢層を絞り込み、ターゲットとなる年齢層にのみ広告を配信するといった形で活用できます。
また、特定の地域で店舗を展開している場合は、その地域のユーザーにのみ広告を配信するということも可能です。このように、広告を配信するユーザーを絞り込むことができれば、広告の費用対効果をアップさせることができます。
その他にも、友達追加の機能を活用してLINEの公式アカウントに友達登録してくれるユーザーを増やし、長期的なスパンでマーケティングを実施するための土台づくりをおこなったり、自動最適化配信の機能を活用して広告の配信を自動化し、より効率的にマーケティングをおこなうこともできます。
LINE広告の費用・課金形態
LINE広告を実際に利用する場合、最も気になるのが費用や課金形態かと思います。実は、LINE広告を利用する際の費用や課金形態は他のSNSと大きな差はなくシンプルです。用意されている課金形態や費用の目安については以下のとおりです。
課金方式 | 料金が発生する条件 | 最低入札価格 |
クリック課金 | 広告がクリックされるたび | 24円~ |
インプレッション課金 | 広告が1,000回表示されるたび | 200円~ |
友達追加 | 友達追加されるたび | 50円~ |
LINE広告は上記の表を見てもわかるとおり、かなりリーズナブルな価格で設定されています。また、最適出稿金額も設けられていません。そのため、1日の予算を100円にして広告の配信を始めることも可能です。
しかし、設定する予算があまりにも低いと成果を見込めない可能性があります。LINE広告では、コンバージョン(CV)最適化に必要な学習データ(CV数)の目安が40件のため、予算が少なすぎるとなかなか40件に到達できず、CV最適化のための機械学習もおこなえなくなってしまいます。業種や商品価格による違いはありますが、LINE株式会社では、月に30万円程度の予算での広告出稿を3ヶ月程度続けることを推奨しています。
引用元:https://www.linebiz.com/jp/manual/line-ads/ad_015/
LINE広告の活用事例
LINE広告の運用や活用がよりイメージしやすくなるよう、LINE広告を活用し大きな成果をあげた活用事例を3つ紹介していきます。
バルクオム(株式会社バルクオム)
メンズスキンケアブランド「BULK HOMME」の販売促進にLINE広告を活用した株式会社バルクオム。”もっと幅広いユーザーに商品を訴求していきたい”、”ユーザーとのコミュニケーションを深め、コンバージョン率とエンゲージメント向上させたい”という目的の基、以下の施策を行いました。
- 友達追加の機能を活用し、自社の公式アカウントの友達を獲得する
- チャットボット型の会話広告「fnap」を活用してユーザーとコミュニケーションを図り、商品購買へつなげる
その結果、多くのユーザーの友達追加を獲得し、定期購入のCPA(顧客獲得単価)がインフィード広告を活用していたときと比べて257%も改善されました。
引用元:CPAが257%改善!LINE広告とチャットボット活用によるナーチャリング施策

Dr.stretch(株式会社フュービック)
ストレッチ専門店の「Dr.stretch(ドクターストレッチ)」を展開している株式会社フュービック。
ユーザーが体の不調を改善させるための選択肢としてストレッチを選んでもらうため、ビラ配りやポスティングといったアナログな手法のマーケティング施策を展開。しかし、より効率的にユーザーへ情報を届け、集客につなげたいという目的からLINE広告の活用をスタート。以下の施策を行いました。
- 地域でユーザーを絞り込み広告を配信
- 複数の広告を用意し、ABテストをおこなう
- 機械学習の機能を積極的に活用
上記の施策をおこなった結果、半年間で月間の新規獲得数が530%アップし、CPA(顧客獲得単価)が32%改善しました。
引用元:新規獲得数を530%アップさせたDr.stretchのLINE広告活用とは

3. マッハバイト(株式会社リブセンス)
アルバイト向けの求人サイト「マッハバイト」を運営している株式会社リブセンス。アプリのインストール数向上や、サービスを利用するユーザーの増加、また、その他のインターネット広告ではリーチできない、LINE広告ならではの層へのアプローチを目的にLINE広告の活用に取り組み始めました。
代理店に運用を任せるのではなく、LINEの担当者に相談しながら自社内で広告の運用を開始。トレンドに合わせたクリエイティブの制作・配信をすることで、クリック数やアプリのインストール数の向上につながり、他広告と比べて何倍もの成果が得られたる結果となりました。
引用元:LINE広告の自社運用で着実な成果!『マッハバイト』の高速PDCA

まとめ
今や月間利用者数9,000万人に迫る勢いのLINE。このユーザー数、かつさまざまな年齢層にアプローチできるLINE広告の配信サービスは、今回紹介した3つの活用事例のような成果を自社でもあげられる可能性を大いに秘めています。
また、LINE広告は少ない予算で気軽に始められるので、インターネット広告の初心者にとっては低リスクで運用できる広告媒体です。とはいえ、LINE広告の特徴でもあるさまざまな配信方法や配信先、ターゲティング機能を有効活用しないことには、成果を上げることは難しいのも事実です。「インターネット広告の運用が初めて何から手をつけたらよいのか分からない…」「しっかりと成果の出すためのアドバイスをプロに聞いてみたい」など、LINE広告運用についての疑問や質問は、ぜひオリナスのWeb広告運用専門チームにご相談ください。
新たにLINE広告で商品の販売促進や集客の向上を加速させたいと考えているマーケティング担当者の方へ施策のご提案もおこなっています。また、ホワイトペーパーも用意しておりますので、こちらもダウンロードしてぜひご活用ください。